個展『ぬか床』うえむらインタビュー(2/3)


tumblrから火が付き、CDのジャケットなど活躍の場を急速に広げているイラストレーター・うえむら。
そのうえむらの初個展『ぬか床』が6月14日から29日にかけて大阪中津シカクで行われた。
インタビュー中編では、マンガのサイズ感についてと仕事のことを聞いた。

インタビュー前編:個展『ぬか床』うえむらインタビュー(1/3)

僕にとってのマンガのサイズがあれなんですよね

-「目薬少女(うえむらの個人制作の同人漫画誌)」という本はいつ頃から出してました?

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目薬少女 5号

う:いつ頃なんだろうな。

-あれはもう7号。

う:7なんですけど間で空いたりしてて。1号を出したのは、それこそ大学のときに友達とコミティア出た後に、その次か、次の次くらいかな。一人でコミティアに出して、そっからですね。コピー本でずっと。印刷所に出したは2回、5号と7号だけ。7号のときは5号に出したのと同じ印刷所なんですけど、時間が無くて、そのまんま使っちゃえと思ってあれにしたんです。だけど、後から見たらなんか統一感あっていいのかな。ラクだし、一石二鳥。

-オシャレですよね。あのサイズも珍しくないですか。B6。

う:そうですね。みんな大っきくするじゃないですか。

-A5が多いですよね。

う:なんなんだろう。プロの人とかなら、迫力も出てくることもあるんでしょうけど。同人誌だと、なんか、スカスカに見えちゃう人が多くて。僕もスカスカに見えちゃうのが嫌だから、ああいうマンガの単行本くらいのサイズ。あのぐらいの方がかわいいし。

-単行本サイズってのは考えてなかったです。

う:やっぱり、ものを読むサイズってあれぐらいのサイズじゃないですか。僕が以前からコミティアで買ってた好きな人があのサイズで。もぐこんさんという人のマンガとか、福士千裕さん。あの人のマンガがすごい好き。ちっちゃいサイズじゃないですか。やっぱりあのぐらいのサイズって、素直にパラパラーと読める。僕にとってのマンガのサイズがあれなんですよね。マンガ雑誌を買ってた時期がほとんど無いので、マンガ雑誌のあの大きいので読むのって、あんまり僕の中で定着していない。だから、単行本とかのサイズが気持ちがいい。

-本棚にも納まりがいいですよね。

う:そうそうそう。

今風の絵柄みたいなのに馴染みがあんまり無い

-うえむらさんのイラストって、昭和っぽいとかレトロ風って言われることが多いと思うのですけど、そのルーツみたいなものってあるんですか。

う:どうなんですかね。手塚治虫とか吾妻ひでおとか、今ではけっこう好きなんですけど、それは周りから、古い絵柄とか昭和タッチとか言われはじめてから触れたぐらいで、僕もよく分からないんですよね。ただ、たぶん、新しい系の今風の絵柄みたいなのが、馴染みがあんまり無い。馴染みというか、僕の中にあんまり引き出しが無い感じがしています。難しくないですか。僕ああいう絵を描けないんですよ。繊細じゃないですか。

-そうですね。髪とかも一本一本描いていくような。

う:そうですよね。すらすらすらと。目とかも、どんな光が入ったんだ、みたいな感じだったり。ちょっとしたことでバランスで崩れがちだし。今風の絵柄を絵柄を描く人ってみんな技術高いなって思っていて、単純に真似が出来ないですね。昔の絵柄の方が線の数がそもそも少ない。ああいう少ない線の方が、真似もしやすいんですよ。だからラクな方に寄っていって、ああいう絵柄になったと思うんですけど。

-小畑健風の繊細な描き込みの絵柄が最近は多いですよね。

う:そうそう。ああいうのはやっぱり、難しいですよね。あと真似して失敗したときの、失敗感がそういう絵柄の方が強いじゃないですか。すごい線はきれいだし、表現もすごい技術を持ってるんだけど、なんか歪んでるみたいな気持ち悪さは、僕にはちょっと、やだなあと思って。それならゴテっとした絵はわりと歪んでても、成立している気がするんですよ。

-コミカルに見えますよね。そういうディフォルメみたいな。

う:そうそうそう。だからまあそういう感じでたぶん、そういう絵柄になったのかなって思いますね。

仕事を頼まれるとき

-イラストの仕事を頼まれるときは、どういった経緯で来ますか?

う:仕事ですか。

-CDのジャケット描いたり。

う:だいたいそういうのは、tumblr。僕のtumblr見てメールしてくれて、っていうのがほとんどですね。あんまり知り合いから声かけられることは無くて、そもそも僕あんまり知り合いがいないので、メールでだいたい。

-やっぱネット経由が多いんですね。

う:ネット経由ですね全部。大体tumblrだと思います。

インタビュー後編:個展『ぬか床』うえむらインタビュー(3/3)に続く

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